リアル_モラハラ結婚FILE⑦格差願望
どうも。
旅行は計画を立てている時がとても楽しかったりする。好きな時間ですTOHKOです☆
わたしの楽しみ
コーヒー大好きで毎日飲みます。
じゃ、コーヒー通かって?
いいえ。豆の名前すら知らない。
でもスーパーのコーヒー愛飲してます、クッキーと一緒だと最高。
ワイン大好き断然、赤!毎日飲みます。
じゃ、ワイン通かって?
いいえ。品種名と産地名の区別もあやしい。
でもスーパーの700円ワイン愛飲してます、食事が美味しくなるよ。
好きなものや好きな時間って、けっこう多いです☆
ワイン色の時代
今はそうでもないけど、もっと前の時代。
日本では経済成長の成熟終焉期にさしかかり、人々は目新しいものを求めた。
それで、なんかわかんないけど目新しくていい感じのアイテムとして。
「ボージョレー・ヌーボー解禁!」ってのが流行った。
ボージョレーヌーボー祭りです。
テレビやなにかがこぞって、ぼーじょれーぼーじょれーの連呼。
ふだんはワインなんか縁がなくても
誰も彼も
「あ、今日ってボージョレー・ヌーボーの解禁日なんだ」
そうつぶやく余裕のあった
過ぎ去りし良き時代の平和な一コマ。
ワイン好き
例にもれず、わたしもある朝そうつぶやいた。
「あ、今日ってボージョレー・ヌーボーの解禁日なんだ」
そして。
嫁のその一瞬のつぶやきを聞き逃さないのがMなのである。
「えっ、お前ワイン飲むっけ?」
飲むよ。子どもいるから今は飲まないけど。
お酒弱いし量も飲めないけどね、ちゃんと渋みのあるやつで味の濃いスパゲティ味わえたら幸せさ。
「えっ、そんなにワイン詳しいんだ~へぇ~。じゃ、当然味の違いとか飲んだらわかるんだよね~?」
えっ・・・。うーん?そうだね・・・そうかも。
「そっかー。じゃ、今日買ってきてあげるよワイン!」
えっ。そうなの!楽しみにしてるわ。
かくして、よくわからない流れでMがボージョレーヌーボーを買うという。
普段なら絶対買わないよな。
そんなキャラじゃないし。
キャラ変?
いや、まさか。
まぁいいか、買ってきてくれるいうてるし。
格付け
「買ってきたよ。じゃーん。ホラ」
え、なんで2本も?
「お前がそんなにワイン通って言い張るから。だったら当然違いわかるよな?飲み比べて証明してみろよ。できるよな?ちなみに2000円のワインと1000円しないワインだから。」
・・・。
「証明してみせるよな?あー楽しみだなぁ。」
・・・OK。
口(-_-) ゴクリ。
うーん、こっちのがおいしいな。こっちが値段高い方?
「ひゃーっはぁー!間違えてやんのー!」
「あー気分爽快!」
「えっ、『わたしっワイン詳しいからわかるからっ』って言ったよねお前?」
「はっずかしーい(笑)はっずかしーいねー(笑)」
口(-_-♯) ・・・。
Mはその日からしつこく「知ったかぶり」と言い続けた。
一方、わたしは。
だまし討ちコンテストで勝手に格下認定され
イラっとしたけど。
Mの勝手な切り口でからかわれたことは割とすぐに忘れてしまっていた。だけど彼はいつまでも言いたがった。何年もいつまでも、その時の話にこだわりたがった。
わたしはそういう、Mのズレ加減の方が気になってた。
格差願望
わたしはあいかわらず、自分の楽しみ方で飲んでいます。
今でも庶民ワイン派☆
時々思い返すのは。
Mが熱心にやる「嫁との格差づくり」みたいな何か。
このワイン事件と似た構図の出来事が数えきれないほど、実は。
わたしたちの歴史にはあります。
ほとんどMがディレクションして作った歴史。
MがMによって作るMのための世界の歴史。
たいていの人は「嫁とワインの味を楽しむ」だと思う
「嫁とワインのウンチク合戦で楽しむ」
もあるかもしれない。
「嫁の前でワイン通を気取って尊敬の眼差しに酔う」
もあるかもしれない。
でもMは。
「嫁をワインでやりこめて楽しむ」
なのだ。
もっと言えば、「嫁がショックを受けたのを見てよろこぶ」というよりもむしろ、「嫁がショックを受けるだろうと想像して興奮する」の方がより近い。
なぜ、そっち?
Mはどこへ向かおうとしている?
彼はそうして手にした「格差」を簡単には手放さない。
足をひっぱり蹴落とすのに何度だって使う。
なにか。
強迫観念みたいな。
根の深い格差願望を心の奥底に抱えている。
その世界では、多様さやあそびは許されない。
そんな闇をMは抱えている。
なんか可哀想だけど・・・いや。
いやいや、可哀想じゃない。
そんな暗い世界を他人に押し付けるな!こっちは迷惑じゃ!
つづく